「PvPサーバーを立てて、みんなで対戦を楽しみたい」と考えている方は、多いのではないでしょうか。
ただ、どうすればPvPサーバーを構築できるのか、なかなかイメージしづらいですよね。
そこで今回は、初めての方でも分かりやすいよう、PvPサーバーの立て方をスクリーンショットとともに解説します。
アサダ
この記事は次のような人におすすめ!
- 友達や家族とPvPを遊びたい
- 初めてPvPサーバーを立てる
- PvPサーバーを運営するうえでの注意点を知りたい
この記事を読めば、実践的なPvPサーバーを構築できて、すぐに友達や家族と対戦を楽しめますよ。
それではどうぞ!
PvPサーバーとは
PvPサーバーとは、プレイヤー同士が戦って遊ぶサーバーのことです。
そもそも「PvP」は「Player vs Player」の略で、プレイヤー間の戦闘を意味します。
シンプルな遊び方であるものの、操作スキルの向上や戦略の追求など、極めだしたら終わりがありません。
eスポーツのような感覚で没頭できるため、飽きずに遊べるところが最大の魅力です。
PvPサーバーを立てれば、友達や家族と白熱した対戦を楽しめますよ!
PvPサーバーの種類3つ
PvPサーバーには、主に以下3つの種類があります。
サバイバル
「サバイバル」は、もっともオーソドックスなPvPサーバーです。
マイクラのサバイバルモードをベースに、以下のようなアイテムを所持した状態で戦闘が始まります。
- 武器
- 防具
- 食料(パン)
- 卵
- 釣り竿
- 水入りバケツ
最低限のアイテムしかないため、勝利には操作スキルが欠かせません。
「操作スキルを磨きたい」「シンプルな戦闘を楽しみたい」という方は、「サバイバル」のPvPサーバーを立ててみてください。
キットPvP
「キットPvP」は、職業に応じた装備やアイテムを駆使して戦うPvPサーバーです。
たとえば、以下のような職業があります。
職業 | 説明 |
---|---|
剣士 | 攻撃力の高い鉄の剣を持った職業 |
衛兵 | 全身に鉄の防具を装備した職業 |
木こり | 斧と木材を所持していて、建築ができる職業 |
農家 | 金のリンゴを所持していて、自分を強化できる職業 |
ネクロマンサー | ゾンビを召喚できる職業 |
戦闘スタイルやスキルに応じて職業を選べるため、PvP初心者から上級者まで楽しめるところが魅力です。
ハードコア
「ハードコア」のPvPサーバーでは、アイテムなしのゼロから戦闘が始まります。
通常、バトルロイヤル形式で行われ、一度でも倒されれば、その時点で敗北です。
サバイバルモードをプレイしながら、最後まで生き残ったプレイヤーが勝者となります。
他のPvPサーバーとは違い、一度きりの緊張感を楽しめるところが特徴。
また、「じっくりと準備するか」「すぐに戦いに行くか」「奇襲を仕掛けるか」などの駆け引きが重要になるため、玄人好みのPvPサーバーと言えるでしょう。
【Java版/統合版】PvPサーバーの立て方
まずはプラグインを使わない、シンプルなPvPサーバーの立て方を紹介します。
なお、Java版と統合版で手順は大きく変わりません。
今回は、Java版を例にした手順を解説します。
アサダ
「プラグインを使ったPvPサーバーの立て方が知りたい」という方は、こちらをご覧ください。
ステップ1:サーバーを立てる
はじめに、サーバーを立てていきます。
以下、弊社の『Xserver for Game』を使ったサーバーの立て方です。
- お申し込みフォームにアクセスする
- アカウント情報を入力する
- 確認コードを入力する
- 入力内容を確認する
- 認証コードを取得する
- 認証コードを入力する
- ゲームサーバーを申し込む
- お申し込み内容を確認する
- お支払い方法を選択する
- 稼働を確認する
詳しい手順は、以下の記事で解説しています。
ステップ2:コマンドブロックを有効にする
続いて、キル数の自動カウント機能を実装するため、「コマンドブロック」を有効にしましょう。
コマンドブロックとは、マイクラのコマンドを記憶し、自動で実行してくれるブロックのことです。
デフォルトだと、コマンドブロックは使えない設定になっているため、「server.properties」を編集して有効化する必要があります。
サーバーの設定内容が記述されたファイルのこと。
画面右上のコンソールをクリックします。
コンソールが開いたら、「root」と入力してEnterを押してください。
続いて、申し込み時に決めた「rootパスワード」を入力しましょう。
以下のような画面になったら、ログインは成功です。
コンソールにログインしたあと、以下のコマンドを実行します。
nano /opt/minecraft/server/server.properties
「server.properties」が開いたら、「enable-command-block」の「false」を「true」に書き換えてください。
enable-command-block=true
編集後、Ctrl + Xを押しましょう。
「Save modified buffer?(変更内容を保存しますか?)」と表示されるので、「Y」のあとEnterを押してください。
最後に、サーバーを再起動します。
コンソールの右上にある、Send CtrlAltDelをクリックしましょう。
以上で、コマンドブロックの有効化は完了です。
なお、統合版の場合は「allow-cheats」を「true」にすることで、コマンドブロックを有効化できます。
コンソール画面で、以下のコマンドを入力しましょう。
su minecraft
続けて、以下のコマンドを入力してください。
screen -r
最下部に以下のコマンドを入力します。
changesetting allow-cheats true
「allow-cheats has been changed」と表示されたらOKです。
ステップ3:PvP用のアリーナを作る
サーバーに接続して、PvP用のアリーナを作っていきます。
※サーバーへの入り方が分からない場合は、以下の記事を参考にしてください。
この記事では、ワールドを「スーパーフラット」に作り替えて、自然に生成された村をPvPのアリーナとして使用します。
山や丘などが生成されない、平坦なワールドタイプのこと。
以下は、アリーナの全体像です。
それでは、上記のアリーナの作り方を解説します。
アサダ
アリーナの形に決まりはないので、一つの例として参考にしてください!
スーパーフラットのワールドを作るには、「server.properties」を編集する必要があります。
「ステップ2:コマンドブロックを有効にする」の内容を参考に、「server.properties」にアクセスしてください。
続いて、「level-type」の項目を「flat」に書き換えます。
level-type=flat
編集したら、Ctrl + Xで設定内容を保存しましょう。
『Xserver for Game』では、ご契約と同時に自動でワールドが生成される仕様になっています。
ご契約時点だと、先ほど設定したスーパーフラットは適用されていないため、一度ワールドを作り直しましょう。
以下のコマンドをコンソールに入力して、Enterを押してください。
rm -r /opt/minecraft/server/world
そのあと、右上のSend CtrlAltDelをクリックすればOKです。
サーバーに接続してみると、以下のとおり平坦なワールドが生成されています。
キーボードの/かTを押して、チャット欄を開きましょう。
次に、以下のコマンドを実行してください。
▼Java版
/locate structure minecraft:village_plains
▼統合版
/locate structure village
コマンドを実行すると、近くの村の座標が表示されるので、そちらをメモしておきましょう。
「/tp」コマンドと、メモした座標を組み合わせれば、近くの村にテレポートできます。
/tp 128 ~ 144
村に少し手を加えて、分かりやすいリスポーン地点を作りましょう。
リスポーン地点を作ったら、以下のコマンドを実行してください。
/spawnpoint @p ~ ~ ~
以上で、アリーナの作成は完了です。
ステップ4:ゲームルールを変更する
PvPしやすい環境を整えるために、ワールドの「ゲームルール」を変更していきます。
変更すべきゲームルールは、以下の5つです。
ゲームルール | 説明 |
---|---|
doMobSpawning | 「/gamerule domobspawning false」を実行すると、モブが湧かなくなります。 |
doImmediateRespawn | 「/gamerule doImmediateRespawn true」を実行すると、ゲームオーバー画面が表示されず、即時リスポーンされるようになります。 |
doWeatherCycle | 「/gamerule doWeatherCycle false」を実行すると、天候が変わらなくなります。 |
doDaylightCycle | 「/gamerule doDaylightCycle false」を実行すると、時間が進まなくなります。 |
commandblockoutput | 「/gamerule commandblockoutput false」を実行すると、コマンドブロックの実行結果を通知しなくなります。 |
なお、「doMobSpawning」を「false」に変更するだけでは、ワールド生成時に湧いたモブは消えません。
そのままにしておくとPvPの邪魔になるので、以下のコマンドもあわせて実行してください。
/kill @e[type=!minecraft:player]
何度か実行して、「エンティティが見つかりませんでした」と表示されたらOKです。
ステップ5:スコアボードを設定する
次に、「スコアボードコマンド」を設定して、キル数の自動カウント機能を実装する準備を進めます。
キーボードの/、もしくはTを押して、チャット欄を開きましょう。
続いて、「キル数」という名称のスコアボードを追加します。
以下のコマンドを実行してください。
/scoreboard objectives add kill dummy "キル数"
以下のコマンドを実行して、先ほど追加したスコアボードを画面に表示しましょう。
/scoreboard objectives setdisplay sidebar kill
画面の右側に「キル数」と表示されたらOKです。
ステップ6:コマンドブロックを設置する
最後に、キル数の自動カウント機能を付与した、コマンドブロックを設置します。
簡潔に言えば、プレイヤーの死亡時にドロップする「経験値オーブ」を活用した機能です。
敵がドロップした経験値オーブの近くにいると、スコアが加算されます。
以下、機能を実装する手順です。
コマンドブロックは、「クリエイティブモード」のときのみ扱えます。
前もって「クリエイティブモード」に変えておきましょう。
はじめに、コマンドブロックを入手します。
OP権限を持った状態で、以下のコマンドを実行しましょう。
▼Java版
/give プレイヤー名 minecraft:command_block
▼統合版
/give プレイヤー名 command_block
以下の画像と同様に、コマンドブロックを4つ設置します。
模様の向きが一つでも違うと、上手くコマンドが作動しないので注意してください。
続いて、それぞれのブロックにコマンドを付与していきます。
まずは、左下のブロックの前で右クリックを押して、以下のコマンドを入力しましょう。
▼Java版
xp add @a -100 levels
▼統合版
xp -100L @a
これは、全プレイヤーのレベルをはく奪するコマンドです。
画像のとおり、「インパルス」は「リピート」に、「動力が必要」は「常時実行」に変えてください。
次は、左上のブロックです。
右クリックを押したあと、以下のコマンドを入力します。
▼Java版
xp add @a 1 levels
▼統合版
xp 1L @a
これは、全プレイヤーに1レベルだけ付与するコマンドです。
「インパルス」は「チェーン(鎖)」に、「動力が必要」を「常時実行」に変えましょう。
右下のブロックに移って、以下のコマンドを入力してください。
▼Java版
execute as @e[type=minecraft:experience_orb] at @s run scoreboard players add @p kill 1
▼統合版
execute as @e[type=xp_orb] at @s run scoreboard players add @p kill 1
これは、経験値オーブの近くにいるプレイヤーに、スコアを加算するコマンドです。
「リピート」「無条件」「常時実行」でセットしましょう。
右上のブロックには、以下のコマンドを入力します。
▼Java版
kill @e[type=minecraft:experience_orb]
▼統合版
kill @e[type=xp_orb]
これは、スコアを加算したあと、経験値オーブを削除するコマンドです。
「チェーン(鎖)」「条件付き」「常時実行」でセットしてください。
動作確認のため、PvPを遊んでみましょう。
敵を倒して、「kill数」にスコアが加算されれば、PvPサーバーの構築は完了です!
【Java版のみ】プラグインを使ったPvPサーバーの立て方
ここでは、プラグインを使った、PvPサーバーの立て方を解説します。
今回は、「キットPvP」が遊べるサーバーを立ててみましょう。
アサダ
「キットPvP」については、こちらで解説しています!
そのほか、この記事で紹介する手順の環境は、以下のとおりです。
- OS:Windows10
- バージョン:1.19.3
- サーバープログラム:PaperMC
- 使用するプラグイン:KitPvP
ステップ1:プラグインサーバーを立てる
まずは、プラグインサーバーを立てる必要があります。
以下、弊社の『Xserver for Game』に備わる、「Minecraft(Paper)」というテンプレートを使用したプラグインサーバーの立て方です。
- Xserverアカウントを作成する
- 「Minecraft(Paper)」のイメージタイプ(バージョン1.19.3)を選択する
- お申し込み内容を確認してお支払いする
- ゲームパネルで『PaperMC』がインストールされているか確認する
詳しくは、以下記事の「テンプレートでプラグインサーバーを構築する手順」をご覧ください。
ステップ2:KitPvPをダウンロードする
この記事では、『KitPvP』というプラグインを使用して、PvPサーバーを構築します。
PvPに必要な機能が詰まったプラグインです。
「スコアボードの表示」「スキルの作成」「キットの作成」など、さまざまな機能が備わっています。
こちらのページにアクセスして、『KitPvP』をダウンロードしてください。
右上のDowload Nowをクリックしましょう。
ダウンロードが完了したら、分かりやすいようにデスクトップに移動しておいてください。
ステップ3:KitPvPを導入する
ダウンロードした『KitPvP』を『Xserver for Game』に導入します。
「ゲームパネル」にアクセスしたあと、「マインクラフトマネージャー」をクリックしましょう。
認証画面が表示されるので、お申し込み後に届くメールを確認して、記載されている「ユーザー名」と「パスワード」を入力してください。
認証が完了したらOKです。
以下のとおり、「マインクラフトサーバー」の停止をクリックします。
上部の「プラグイン」タブをクリックしてください。
プラグイン追加をクリックします。
ファイルを選択をクリックしたあと、『KitPvP』をアップロードしましょう。
続いて、追加をクリックします。
『KitPvP』が導入されていればOKです。
「バージョン/各種設定」タブをクリックして、先ほどの画面に戻ります。
「マインクラフトサーバー」の起動をクリックしましょう。
以上で、『KitPvP』の導入は完了です。
ステップ4:PvP用のアリーナを作る
ワールドに接続して、PvP用のアリーナを作っていきます。
この記事では、以下のようなアリーナを作成しました。
アサダ
PvPのスタイルなどに応じて、遊びやすいアリーナを作りましょう!
作成後、アリーナ内にリスポーン地点を指定します。
リスポーンしたい場所に立って、以下のコマンドを実行してください。
/kp addspawn
これでキルされても、すぐにアリーナ内にリスポーンするようになりました。
リスポーン地点を指定したら、一度ワールドから退出して再接続しましょう。
右側にスコアボードが表示されればOKです。
ステップ5:キットを選択する
『KitPvP』では、「キット」と呼ばれる職業に応じた装備やアイテムを駆使して戦います。
アイテムスロットに自動で追加される、宝箱を右クリックで開いてください。
以下のとおり、デフォルトの状態だと14種類の職業から選択できます。
職業 | 説明 |
---|---|
Fighter Kit | 鉄の剣と防具を装備したキット。 移動速度や回復速度が上昇する「Health Pack」が使える。 |
Archer Kit | 弓矢と鎖の防具を装備したキット。 火の矢が撃てる。 |
Tank Kit | 木の剣とダイヤの防具を装備したキット。 移動速度が上昇する「Speed Boost」が使える。 |
Soldier Kit | 鉄の剣と皮の防具を装備したキット。 銃が撃てる。 |
Bomber Kit | 鉄の剣と皮の防具を装備したキット。 歩いた場所にTNT爆弾を設置できる。 |
Kangaroo Kit | 鉄の剣と皮の防具を装備したキット。 高くジャンプできる。 |
Warper Kit | 鉄の剣と皮の防具を装備したキット。 瞬間移動ができる。 |
Witch Kit | 鉄の剣と皮の防具を装備したキット。 いろいろなポーションが使える。 |
Ninja Kit | 木の剣と鎖の防具を装備したキット。 自分の姿を透明にできる。 |
Thunderbolt Kit | 金の剣と皮の防具を装備したキット。 敵に向かって雷を落とせる。 |
Vampire Kit | 鉄の剣と皮の防具を装備したキット。 敵のライフを奪って回復できる。 |
Rhino Kit | 鉄の剣と皮の防具を装備したキット。 移動速度や攻撃力が上昇する「Stampede」が使える。 |
Trickster Kit | 石の剣と皮の防具を装備したキット。 自分と敵の位置を入れ替えられる。 |
任意の職業にカーソルを当て、左クリックを押してください。
あとは、思い思いにPvPを楽しみましょう!
ルールを決めて平和なPvPサーバーを運営しよう
PvPサーバーは戦って遊ぶ性質上、ズルをしたり暴言を吐いたりするプレイヤーが出てきやすいです。
誰もが安心して楽しめる環境づくりのため、PvPサーバーの運営ではルールを決めておきましょう。
具体的には、以下のようなルールを設けるのがおすすめです。
- チートやツールは使用しない
- 暴言や嫌がらせなどの迷惑行為を禁止する
- バグや不具合は悪用しない
- 他参加者のアイテムを盗まない
もしルールを破られた場合は、「kickコマンド」や「banコマンド」を使って対処してください。
kickコマンドとは
指定のプレイヤーを一時的にサーバーから追い出すコマンドです。
ルール違反者への「警告」に使えます。
banコマンドとは
指定のプレイヤーをサーバーから追い出し、出入り禁止にするコマンドです。
ルール違反者への「処罰」に使えます。
ちなみに、以下の記事ではサーバーの運営に必要なルールを紹介しています。
PvPサーバーのルールを決めるヒントになるかもしれないので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
今回は対人戦が楽しめる、PvPサーバーの立て方を解説しました。
以下、PvPサーバーを構築する手順のおさらいです。
- サーバーを立てる
- コマンドブロックを有効にする
- PvP用のアリーナを作る
- ゲームルールを変更する
- スコアボードを設定する
- コマンドブロックを設置する
- プラグインサーバーを立てる
- KitPvPをダウンロードする
- KitPvPを導入する
- PvP用のアリーナを作る
- キットを選択する
PvPサーバーを立てれば、新たなマイクラの世界に飛び込めます。
この記事を参考にPvPサーバーを立てて、ぜひ友達や家族と白熱した対戦を楽しんでください!
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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